祇園祭は7月1日の吉符入(きっぷいり)から31日の疫神社夏越祭(えきじんじゃなごしさい)まで1か月のお祭りである 一般の方は「山鉾巡行」が有名である つい最近まで17日の前祭(さきまつり)だけであったが最近は後祭(あとまつり)が復活して24日にも巡行がある 後祭りは前祭の逆を巡行する
復活といえば196年ぶりに「鷹山(たかやま)」が今年加わった そのことはマスコミでも取り上げられた 一番人気の鷹山を見ようと24日は大賑わいだった
起源は869年とか 平安京の時代である 天変地異や疫病が頻発・流行しそれを鎮めるための祭りだった 富士山の噴火もこのころにあった
私が学生時代 丁度このころが前期試験の真っ最中だった 従って宵山も宵々山も見物に行く余裕がなかった 社会人になって楽しむようになった 会社時代と大学時代の先輩が新町に住んでいてある鉾の世話をされていた 先日テレビに出ていた 直ぐに電話をかけると今は理事長をしておられるとか この鉾は前祭に出ている
さて「鷹山」「ようざん」かと思ったが「たかやま」と呼ぶ 室町通りから西に入ると大勢の人が集まっていた いよいよ本番 御池通りに出る 辻まわしが出来るかどうか 関係者も観客も固唾を飲んでいた 直角に回すには3回のターンが必要 90度だから30度を3回 竹を敷いてその上を滑らす 上には人がたくさん乗っている 屋根にも 危ないと思う 車輪も木製である 無事に回って拍手 やれやれである
ところでこの山と鉾 私は山車のようなものが山と思っていた しかし鷹山は山である 山車ではない 鷹山は鉾のように見えた しかし山である 正確には曳山という 鉾と山の違いは鉾の上には鉾のシンボルがついていること 例えば長刀鉾は長刀が飾ってある 一方 山は木があるだけ 飾りはない 山だから木があるのだろうか しかし鷹山にはキジが飾ってある 鷹の天敵のキジがあるのが不思議だ
後祭の最後は大船鉾である これは面白い鉾である 船鉾という 屋根の上にではなく前に魚が飾ってある 珍しい形をしていた
京都人は歴史を誇りにしている 祭りを見てまた京の人を見て京都人はそんじょそこらの人とは違う矜持(プライド)があるような気がした 後祭はあとのまつりの語源になったとか あとのまつりを見てもつまらないということはなかった