桜の後は藤である 今年もお約束通り開花した 近所の公園の藤棚も咲き出した この藤棚の前でいつもラジオ体操をしている 冬場は寒いし暗いし少なかったが段々と増えてきた 少し休むと皆が心配してくれる 名前も知らないがひとつのコミュニティが出来ている
藤は大阪市内では福島区野田周辺に多く咲いている 約30か所もある 福島区の花は「藤」である その昔 関西では「吉野の桜 野田の藤 高雄の紅葉」とならび称された藤である 福島区野田は藤の名所だったと言われている この「のだふじ」は淀川上流から流れ着いた藤が根付いて平安時代末期には一帯で自生していたらしい 今から1000年以上前から知られていたのだ 特に室町幕府二代将軍足利義詮が「住吉詣」の帰りに詠んだ歌「いにしへの ゆかりを今も紫の ふじなみかかる野田の玉川」が有名 その後 文禄3(1594)年に秀吉も見物に訪れたとのこと ただ1945年の大阪大空襲で多くが焼失 戦後に地元住民が接ぎ木などで少しづつ増やしてきたという その努力の賜物である
藤の名所は全国にあるようだ 日本三大名藤というのがある 春日部市の「牛島の藤」奈良春日大社万葉植物園の「春日野の藤」ここの「のだふじ」もその一つだ 素晴らしいと思った 下福島公園で撮影したがルーツである公園近くの小さな春日神社の藤も必見のようである どうも「春日」というのがキーワードである 春の日=藤だろうか?